英語圏で教材のような綺麗な発音はほとんどありません

英語初心者が英語圏に行った際に初めて感じるのは、何を言っているのかわからない、自分の発言が全く通じないということでしょう。

「何を言っているのかわからない」原因は英会話教材で勉強した綺麗な発音をするような人はいないのが最大の原因となります。
映画やテレビでみるようなわかりやすい発音に出会うこともほとんど無いでしょう。
多くの英語圏では、その地域独特の訛りがあり、人種、年代、出身地域等によってもそれぞれしゃべり方に癖があります。
代表的なのがアメリカ英語とイギリス英語の違いです。これ以外にも、オーストラリア英語もインド英語もそれぞれの地域でかなりの訛りがあります。

日本人がインド人の英語を初めて聞くと、何を言っているのかほとんどわからないでしょう。
これと同じように地域は同じでも黒人は黒人風の話し方がありますし、中南米出身のアメリカ人も訛りがあります。
人種や出身が同じでも、若い世代や高齢者でも違います。

これをすべて事前に勉強するというのはほとんど不可能で、いろいろな人と実際に会話して慣れるしかないです。

英語圏では聞き取れなかったら聞き返すのが基本

英語で会話している際、必ず聞き取れない事があります。聞き取れていても表現上の意味がよくわからない事も必ずあります。
これは英語学習している初心者だからではなく、英語がネイティブの人でもよくあります。

日本では日本語で会話しているときにたまに聞き返すような事をしていると、場合によっては失礼になるとか、聞き返し方にもマナーがあるとかいろいろな問題があると思います。

しかし、英語圏では1回の会話に程度にもよりますが、数回聞き返すようなことは日常茶飯事です。
聞き取れなかった部分や意味がよくわからなかったら「sorry」「pardon」とかで、いまの発言を確認したり、「it’s mean….」みたいに「○○という事ですか」のようにして、会話の意味を再確認するようなことはよくされています。

これをしないで会話をしていると、相手はすべて通じたと思い込んでしまいます。
英語の初心者ならなおさらで、会話した内容を自分である程度理解出来るまでかみ砕いて、最終的に「○○ということですね」と確認出来るようにするといいでしょう。

英語を日常的に使用している人は3.3億人

世界中で様々な言語が使われています。
日本に限らず、英語を学習する方は増えていますが、英語を日常的に使用している人はどのくらいいるのでしょうか。

世界の主要言語の利用者数は

1位 中国語 11億9700万人
2位 スペイン語 4億0600万人
3位 英語 3億3500万人
4位 ヒンディー語 2億6000万人
5位 アラビア語 2億2300万人
6位 ポルトガル語 2億0200万人
7位 ベンガル語 1億9300万人
8位 ロシア語 1億6200万人
9位 日本語 1億2200万人
10位 インドネシア語 8430万人
16位 フランス語 6850万人
18位 韓国語 6640万人
http://www.ethnologue.com/statistics/size
より

などとなっています。

単純な日常的な利用者数だけで見ると中国語が一番です。この中で中国本土で使われているマンダリンと呼ばれている言語の利用者はこの中で8割程度の8億5000万人となっています。
単純に世界で最も通じる言語を覚えるだけなら、中国語のマンダリンを覚えるのが一番です。

しかし、日常的に使われていなくても、第2言語などで使われている言語は英語です。

中国語、スペイン語、ヒンディー語、アラビア語、ポルトガル語などを話す方が第2言語として取得する言語は文化的に先に発達していたイギリスやアメリカで使われている英語を学んだ人が多いためです。
今後、中国の経済が発達すれば中国語が英語に次ぐ言語になる可能性はありますが、英語は昔のイギリスの植民地などで世界各地で使われているのにくらべ、中国語は中国でしか使われていないため、英語と同等になる可能性は低いです。

慣れるのに時間のかかる数字表現

ある程度英語を勉強した日本人にとって、1桁や3桁の数字を英語で表現するのは難しいことでは無いでしょう。

しかし、3桁や4桁、7桁や10桁になると、日本語では簡単に読めても、英語で表現するのは一瞬考えてしまうような方が多いと思います。
これは、ある程度英会話になれている方も同じで、その表現に慣れていないと自然に数字を表現することが出来なくなります。

英会話になれるには実際に会話の練習をする必要がありますが、数字を英語読みする練習は日本で、普通に生活しているときにも簡単にできます。

物を購入するときに、頭の中で英語で読む、日常生活で数字を見たら、頭の中で英語で読むというようなことをしばらく続けていけば、4桁以上の数字を読む際にthousandやmillionを使った表現がすぐに出てくるようになるでしょう。

和製英語を使うのを止めよう

日本ではカタカナで表現される和製英語があります。英語を単にカタカナにした物から、本来の英語の意味とは全く違う意味で使われている物など、様々な和製英語があります。

英語の発音とは異なるカタカナ英語

例えば単にカタカナにした物ではPeopleがピープルになっていますが、本来の英語の発音で書けばピーポーに近い物になります。

日本でピープルで慣れてしまうと、英語でPeopleを発音するときにピーポーではなく、ピープルと言ってしまいかねません。

このような、本来とは異なる発音とは異なるカタカナ表記の単語は他にもあります。

Energyはエネルギーでは無くエナジーですし、Fantasticはファンタジックではなくファンタスティックです。

本来の意味と異なるカタカナ英語

本来の英語とは違う使われ方をする日本語英語がいくつもあります。

例えば、マンションですが英語のMansionは大邸宅の事で、英語で「私はマンションに住んでいます」などと言えば、「私は大邸宅に住んでいます」という意味になります。
日本語のマンションをより正確な英語にするなら、FlatやApartment house、Condominiumになります。

そもそも、そんな日本語英語は存在しない和製英語

携帯電話には、携帯電話会社のロックがかけられていない物として、「SIMロックフリー」や「SIMフリー」という日本語表現があります。
これは、日本独自の表現で、英語では一般的に「SIM Unlocked」というような表現を使います。

Webサイトのリンクが自由ということで、「リンクフリー」という表現もありますが、これも和製英語です。このようにフリーの意味を間違えて使用している和製英語は多数あります。

一方、アルコールや砂糖が入っていないことを、アルコールフリーやシュガーフリーと言いますが、これは英語でも一般的な表現で間違っていません。

英語学習に時間のかかる発音、リスニングを先に強化しよう

一般的な日本人は、中学校で3年、高校で3年の6年間英語を学習する。これに大学に行く場合はさらに4年、小学校などでも学習した場合はさらに増えるが、国際人として通用するくらいのレベルになる日本人はそれほど多くない。

これは、主に受験英語の学習に費やされているなどとも言われるが、主に座学による英文読解や、翻訳のような知識ばかりを身につけようとするからであり、英会話の練習を行わないからだ。

英単語の学習、文法はやろうと思えば短期間に取得することが出来るが、そう簡単にはいかないのが、発音リスニングだ。当然、そこそこの発音でいいならそれほど時間はかからないが、実際は日本語英語は国際社会であまり通じないため、なるべく日本語英語の癖をなくす必要があるが、これがなかなか難しい。

英語は世界中で使われており、どこの発音が正しいかという答えは無いが、日本人が一般的に触れやすいアメリカの映画やテレビなどで使われているような発音を基準として学習するのが無難だろう。

この発音は、発音用の教材なども存在するが、最終的には日本語英語になれていない方と問題なく話が出来るようにするのを目標にすればいいだろう。そのためには発音と同時にリスニングも強化する必要がある。リスニングは、相手の地域、人種、性別などによって異なる発音、イントネーションなどを聞き分ける能力が必要になる。

初めは、標準的なアメリカのテレビ用発音などで練習し、その後インド英語などの練習をすればいいだろう。

この練習は短期間で終わるわけが無く、ある程度の年齢になったら完璧にするのは不可能に近くなる。60点から80点くらいを目指すには少なくとも半年から1年以上の練習が必要になるだろう。1日1時間程度の練習ならさらに時間がかかるかもしれない。

発音とリスニングが出来なければ会話自体が出来ないので、単語や文法よりも先にこちらの練習を優先すべきだ。